上流と下流。ビジネス界で、あいかわらずこういった用語が使われています。流通関係者やシステム・エンジニアに多くみられます。製造業(メーカー)や卸(おろし)を起点と考えて、生活者を下流、すなわち物品や納品物が流れ着く「最終」の終着点とする見方です。しかしマーケティングは「生活起点発想」であり、生活者との「対話」が需要創造の起点になります。生活者や生活の場は下流どころか、むしろビジネスの出発点といえます。社内に流通する用語によって、需要の母体である生活者をどのように見ているかが透けて見えます。
関連情報:
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