00110 横行する「顧客のドグマ」
 

 いささか驚くことに「お客様は神様ですか?」と聞かれることがいまだにあります。結論からすれば、まったく的外れです。神様だといわれれば、その言葉に背くわけにはいかないと考えるでしょう。それは神を盾にした暴力とさえいえます。今日における顧客とは、天を仰ぎ見るような対象ではなく、むしろ目線をあわせ、ともに対話を推進するなかで価値を共同創造する相手です。

 近年散見される問題のひとつは、当の顧客自身が、みずからを誤解して、神のごとく振る舞おうとすることです。これを少しむずかしい言葉ですが「顧客のドグマ(独善)」といいます。マーケティングとは、一方向に相手を説得する技術ではありません。むしろ対話を通じて、ともに創り、ともに変わっていけることが、ポストモダン・マーケティングのテーマとなっています。


関連情報:
     ◉「 マーケティング 」観念をめぐる誤解 (ARCHIPELAGOs 00070)
     ◉「 価値 」概念の再考 (ARCHIPELAGOs 00076)

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