|    「人間とは何か」という問いに対する、うんと古い回答にオイディプスがいます。古代ギリシア神話の登場人物です。オイディプスは跛行者です。そもそもオイディプスという名前自体が “腫(は)れた足” を意味しています。だから、足を引きずったり、左右に揺られたりしながら歩いています。 
 ここから、人間とはまっすぐに歩けない動物である、というイメージが現れることになります。まっすぐに歩けない人間が先々の方向感覚を得るために、時代時代で民族や部族の知恵、経験、思想、物語といった座標軸が形成され、蓄積され、継承されていきました。
    
                    
                    
              関連情報:  
       ◉ 事故によって試される知性        (ARCHIPELAGOs 00083) 
       ◉ 創発社会の特徴    (ARCHIPELAGOs 00102) 
       ◉ 先駆者たちの登場        (ARCHIPELAGOs 00033) 
 
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