「日本のワインはどうですか?」という質問があります。ここには「日本のワインは、どうせたいしたことないだろうけれど」という含みが、しばしばあるようです。しかし、甘めの甲州ワインを、ほうとうと一緒に飲むと、かぼちゃの味も白味噌の味もすごくおいしくなる、という意見があります。つまり、これは異質なものの組み合わせ効果です。ところが、生産者のなかには、つい単品価値だけを追求する傾向が見られます。さきの「日本のワインはどうですか」との質問にしても、ワイン単品にたいする価値判断をたずねています。複数の製品やサービスを組み合わせたときに発生する価値について、すっかり度外視しているようです。
関連情報:
◉ 「販売」観念の限界 (ARCHIPELAGOs 00086)
◉ マーケティング観念への誤解 (ARCHIPELAGOs 00070)
◉ 顧客囲い込みの不毛さ (ARCHIPELAGOs 00089)
◉ 既存の分類法の革新 (ARCHIPELAGOs 00104)
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