新宿にある伊勢丹メンズ館と聞くと、ずいぶん高額な商品が並んでいると思われるようです。しかし一番売れているワイシャツの価格は6900円で、その次が4900円ですから、普通の百貨店と変わりません。ほかと明らかにちがうのは、そのすぐ隣に39000円のシャツも置いてあることです。従来は1万5000円以上の商品は特選フロアに置くルールがありました。
ですから、それまでの慣例を壊して、価格で分類することを思い切ってやめたことになります。その結果、年齢や価格より、好みによって選ばれるようになり、購買単価が著しく伸びました。既存の分類の仕方を変えることは、イノベーションの重要な方法といえます。
関連情報:
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◉ 単品価値の限界 (ARCHIPELAGOs 00093)
◉ 「価値」概念の再考 (ARCHIPELAGOs 00076)
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