00130 ポストモダン消費者研究
 

 多様かつ複雑な顧客・生活者の変化を実際に理解するためには、旧来からの計量的な市場調査法や消費者行動分析法は、もはや必ずしも有効とはいえません。

 R. Belk, M. Holbrook, E. Hirschmanらを嚆矢とする、近年の消費者行動研究の新たな動向は、質的分析の諸方法を考案し、映像・サウンドなどのデジタル技法も駆使して、解釈学的立場から、発見的・探索的に新しい変化する顧客像をさまざまに描きだし、消費経験の深い意味を分析しています。

 彼らは、実証主義的な計量分析法を否定しているわけではありません。しかし、新たな、そしてより豊かな顧客像・人間像へと迫るには、従来とは異なった新しい視点とアプローチが必要、との認識が広がっているのです。こうした立場は「ポストモダン消費者研究」と呼ばれ、多様な知的試みが展開されています。


関連情報:
       ◉ モノいわぬ顧客たちの変貌 (ARCHIPELAGOs 00066)
       ◉ 複合化する生活課題 (ARCHIPELAGOs 00038)

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